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Intuneのパッチ適用までの時間

1. パッチとは? なぜ必要なのか?

パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスを使っていると、定期的に「ソフトウェアの更新」や「アップデート」が通知されることがあります。これらのアップデートの一部には、新しい機能の追加だけでなく、パッチと呼ばれる重要な修正が含まれています。パッチは、セキュリティ上の脆弱性やバグを修正し、デバイスを最新の安全な状態に保つために必要です。

例えば、家の窓やドアに小さな隙間があると、そこから泥棒が侵入するリスクが高まりますよね。デバイスの脆弱性も同じように、攻撃者がその隙間を狙って侵入し、情報を盗んだりシステムを破壊したりするリスクがあります。パッチはこの隙間を塞ぎ、デバイスやシステムを守る「修理」のようなものです。

なぜパッチが重要なのか?

現代のサイバー攻撃は高度化しており、企業や個人を問わず、どのデバイスも標的になる可能性があります。特に、未修正の脆弱性を狙った攻撃は非常に多く、対策を怠ると被害を受けるリスクが高まります。パッチを適切に適用することで、こうしたリスクを大幅に低減できます。

しかし、企業や組織が数百、数千台のデバイスを管理している場合、一つひとつ手動でパッチを適用するのは現実的ではありません。そこで、Microsoft Intuneのような統合エンドポイント管理ツールが活躍します。これにより、多数のデバイスに一括でパッチを適用でき、セキュリティを保ちながら効率的な運用が可能になります。

2. エンドポイントとユーザーアカウントの違い

パソコンやスマートフォンなど、私たちが日常的に使用しているデバイスは、すべてネットワークに接続されて機能しています。これらのデバイスは、企業や組織におけるITインフラの一部として、セキュリティと管理が重要です。このようなデバイスは一般的にエンドポイントと呼ばれ、企業のネットワーク環境においてセキュリティ上の重要な役割を果たしています。

エンドポイントとは?

エンドポイントは、ネットワークに接続されているあらゆるデバイスを指します。具体的には、デスクトップパソコンやノートパソコン、スマートフォン、タブレット、さらにはサーバーやIoTデバイスも含まれます。エンドポイントは企業のIT環境における最前線に位置し、データの保護やセキュリティ強化のために、これらのデバイスの管理が非常に重要です​。

例えば、エンドポイントにパッチが適用されていなければ、ネットワーク全体に脆弱性を生み出し、サイバー攻撃の標的となるリスクが高まります。エンドポイントは、セキュリティ対策を講じる上で重要な要素です。

ユーザーアカウントとは?

一方で、ユーザーアカウントはエンドポイントそのものではなく、ユーザーがエンドポイントにアクセスするために必要な「鍵」のような役割を果たします。ユーザーアカウントを使用してパソコンやスマートフォンにログインし、クラウドサービスやアプリケーションを利用します。ユーザーアカウントは、デバイスやシステムにアクセスする権限を管理し、どのユーザーが何を利用できるかをコントロールするために使われます。

エンドポイントとユーザーアカウントの違い

エンドポイントとユーザーアカウントには明確な役割の違いがあります。
エンドポイントは、デバイス自体を指し、そのデバイスを通じて情報を受信・送信したり、プログラムを実行するためのハードウェアやシステムです。
ユーザーアカウントは、特定のユーザーがエンドポイントやシステムにアクセスするために使う認証情報であり、システム内のリソースに対する権限を持っています。
エンドポイントは企業のセキュリティと管理の対象となる「物理的なデバイス」であり、ユーザーアカウントは「デバイスへのアクセスを管理するためのデジタルキー」として機能します。企業では、この両方を適切に管理することで、セキュリティリスクを最小限に抑えることができます。

3. Intuneによるパッチ管理の仕組み

企業や組織では、セキュリティリスクを軽減し、システムやデバイスを最新の状態に保つために、パッチの適用が欠かせません。しかし、複数のデバイスに対して手動でパッチを適用するのは非常に手間がかかる作業です。ここで活躍するのが、Microsoftが提供するIntuneというクラウドベースのパッチ管理ツールです。

Intuneとは?

Microsoft Intuneは、クラウド上でデバイスを一元管理するための統合エンドポイント管理(UEM)ツールです。Windows、macOS、iOS、Androidなど、さまざまなプラットフォームに対応し、デバイスの登録からセキュリティ設定、アプリケーション管理、そしてパッチ適用まで、包括的な管理機能を提供しています。

Intuneでのパッチ管理の流れ

Intuneでは、デバイスにパッチを適用するプロセスが自動化されており、IT管理者は全体の管理が容易になります。ここでは、Intuneによるパッチ管理の流れを説明します。

  • デバイス登録

    まず、会社のパソコンやスマートフォンをIntuneに登録します。登録が完了したデバイスは、Intuneの管理下に置かれ、セキュリティポリシーやパッチ適用の対象になります。
  • パッチの配信と適用

    Microsoftは定期的にWindowsやその他のソフトウェアに対して更新プログラム(パッチ)をリリースします。Intuneはこれらのパッチを自動で取得し、指定したポリシーに基づいてデバイスに配信します。パッチは設定されたスケジュールに従って適用され、管理者が手動で操作する必要はありません。
  • パッチ適用の管理

    Intuneは、パッチの適用状況をリアルタイムで監視できる機能を提供しています。管理者は、どのデバイスにパッチが適用されたか、適用が失敗した場合の原因などを簡単に確認でき、迅速に対応することができます。
  • 条件付きアクセスの設定

    Intuneでは、特定の条件を満たしたデバイスにのみネットワークやクラウドサービスへのアクセスを許可することができます。例えば、パッチが適用されていないデバイスはネットワークへのアクセスを制限する、といった高度なセキュリティポリシーの設定が可能です。


パッチ適用の自動化のメリット

Intuneを使用することで、手動でのパッチ管理に比べて以下のようなメリットがあります。

  • 効率化

    数百、数千のデバイスに対しても、パッチの適用が一括で自動化されるため、IT管理者の負担が大幅に軽減されます。
  • セキュリティ強化

    パッチの適用を迅速に行うことで、サイバー攻撃のリスクを最小限に抑え、ネットワーク全体の安全性が向上します。
  • 進歩の可視化

    リアルタイムでパッチ適用状況を確認できるため、問題が発生した場合にも迅速に対処可能です。


Intuneのパッチ管理の柔軟性

Intuneは、組織のニーズに合わせて柔軟に設定できるのも大きな特徴です。特に、条件付きアクセスやセキュリティポリシーの一元管理が可能なため、企業のセキュリティ要求に応じたきめ細かなパッチ管理が実現します。

4. ConfigMgr vs WSUS vs WUfB: パッチ管理ツールの比較

企業や組織におけるパッチ管理は、セキュリティを維持するための重要な要素です。しかし、パッチを適用するためのツールにはさまざまな選択肢があり、それぞれに特徴があります。ここでは、Microsoft Configuration Manager(ConfigMgr)Windows Server Update Services(WSUS)、およびWindows Update for Business(WUfB)という3つの主要なパッチ管理ツールを比較し、それぞれの利点と適用場面を見ていきます。

  1. Microsoft Configuration Manager(ConfigMgr)

    ConfigMgr(以前はSCCMと呼ばれていました)は、オンプレミス環境でのデバイス管理とパッチ適用を行うツールです。特に大規模な企業で多くのデバイスを一元管理するのに適しています。ConfigMgrは、ソフトウェアの配布やデバイスの構成管理、インベントリ管理なども可能で、パッチ管理だけでなく、包括的なIT資産管理ができるのが特徴です。

    主な利点:
    ・デバイスやアプリケーションの詳細な管理が可能。
    ・オンプレミスでの管理が必要な大規模環境に適している。
    ・エンタープライズレベルのセキュリティやカスタマイズができる。

    適した場面:
    ・物理的なサーバーを持ち、インフラの大部分をオンプレミスで管理している企業。
    ・複雑なIT環境や、多くのカスタマイズが必要な組織。
  2. Windows Server Update Services(WSUS)

    WSUSは、主にWindows環境向けのパッチ管理ツールで、Windows Server上で運用されます。これは、企業のサーバー内でWindowsの更新プログラムを管理し、必要なデバイスに配信することができます。WSUSは無料で利用できるため、中小企業にも広く利用されていますが、管理機能は限定的です。

    主な利点:
    ・無料で使用できる。
    ・Windows Updateの管理とパッチ適用に特化している。
    ・中小規模の環境でも簡単に導入可能。

    適した場面:
    ・複雑な管理を必要としない、中小規模の企業や組織。
    ・オンプレミスのWindowsサーバーを活用している場合。
  3. Windows Update for Business(WUfB)

    WUfBは、クラウドベースでWindowsデバイスのパッチを管理するサービスです。特にMicrosoft 365やAzure ADと連携して動作し、クラウド環境で運用する組織に最適です。デバイス管理はクラウドから行われ、企業全体のパッチ適用を自動で管理できるため、クラウドネイティブな環境に向いています。

    主な利点:
    ・クラウドベースでの運用に最適。
    ・パッチの自動適用が可能で、管理者の手間を削減できる。
    ・Microsoft 365やAzureと緊密に連携している。

    適した場面:
    ・クラウド環境に依存している企業や、Azure ADに参加しているデバイスを管理する場合。
    ・オンプレミスに依存せず、柔軟にパッチを管理したい場合。

ツールの選び方: 組織のニーズに合わせて

これら3つのツールにはそれぞれ強みがあり、組織の規模やIT環境に応じて最適なものを選ぶことが重要です。

  • ConfigMgrは、大規模なオンプレミス環境に最適で、IT資産全体を細かく管理したい企業に向いています。
  • WSUSは、簡単で低コストなパッチ管理を必要とする中小規模の組織に適しており、基本的なWindowsパッチ管理が可能です。
  • WUfBは、クラウドでの運用がメインの企業に最適で、Azure ADやMicrosoft 365と統合して効率的にパッチ管理を行えます。

企業のインフラがクラウド中心なのか、オンプレミス環境を維持しているのか、また管理するデバイスの数や複雑さに応じて、最適なツールを選択することが成功の鍵となります。

5. Splashtop Secure Workspaceとの比較: セキュリティ強化とパッチ管理

パッチ管理はデバイスのセキュリティを確保するために非常に重要ですが、単なるパッチ適用だけではすべてのセキュリティリスクをカバーできるわけではありません。特に、サードパーティのアクセスや**ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)**など、外部からの攻撃リスクを管理するには、さらに強固なセキュリティ対策が求められます。ここで、Splashtop Secure Workspaceが重要な役割を果たします。

  1. Splashtop Secure Workspaceとは?

    Splashtop Secure Workspaceは、統合エンドポイント管理(UEM)を超えた高度なセキュリティ機能を提供するプラットフォームです。特に、リモートアクセスやサードパーティアクセスの管理に優れており、企業が持つエンドポイントやネットワークの安全性を強化するために設計されています。
    Splashtop Secure Workspaceは、以下の特徴を持つことで、従来のパッチ管理ツールに加えてセキュリティをさらに強化します。

    ・サードパーティアクセスの安全管理
    Splashtop Secure Workspaceでは、外部のパートナーや請負業者が企業のシステムにアクセスする際にも、セキュリティを損なうことなくリモートで安全にアクセスできます。この機能は、パッチ適用だけではカバーできない外部からの脅威に対する防御策として非常に有効です。

    ・ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)
    伝統的なネットワークセキュリティは「社内のネットワークは信頼できる」という前提で設計されていましたが、ゼロトラストモデルでは「誰も信頼しない」アプローチを採用しています。Splashtop Secure Workspaceは、デバイスやユーザーごとに厳密な認証を行い、ネットワークやデータへのアクセスを最小限に制限することで、より安全なリモートアクセスを実現します。
  2. Intuneとの違い: セキュリティとリモートアクセスの強化

    Microsoft Intuneは、デバイスの管理やパッチ適用を自動化する優れたツールですが、リモートアクセスやサードパーティのアクセス管理には限界があります。ここでSplashtop Secure Workspaceを併用することで、以下のようなセキュリティ強化が図れます。

    ・より詳細なアクセス制御
    Intuneが提供する条件付きアクセスの機能に加え、Splashtop Secure Workspaceは、さらに高度なアクセス制御を実施します。たとえば、アクセスを試みるデバイスの状態を常にチェックし、セキュリティが不十分な場合はアクセスを制限するなど、エンドポイントの安全性を最大限に確保します。

    ・外部からのリスクを軽減
    サードパーティによるリモートアクセスが必要な場合、Intuneだけでは対応が難しいことがあります。Splashtop Secure Workspaceでは、外部の関係者が企業のシステムにアクセスする際にも、セキュリティリスクを最小限に抑えることができ、企業の機密情報を保護します。
  3. なぜSplashtop Secure Workspaceが効果的なのか?

    Splashtop Secure Workspaceは、単なるパッチ管理以上のセキュリティを提供します。特に、外部からの攻撃やリモートアクセスの脆弱性に対して強力な防御機能を備えているため、企業のセキュリティを包括的に守ることができます。

    ・多層的なセキュリティアプローチ
    Splashtop Secure Workspaceは、リモートアクセス、デバイス管理、パッチ適用、そして外部アクセスの制御を統合し、エンドポイントとネットワークの安全性を高めます。これにより、企業のIT資産全体を一元的に管理し、あらゆる脅威に対して迅速かつ効果的に対応できます。

    ・セキュリティリスクの可視化
    Intuneと同様に、Splashtop Secure Workspaceもリアルタイムでの監視とレポート機能を提供し、進行中のセキュリティリスクを可視化します。これにより、管理者は適切なタイミングで適切な対策を講じることが可能です。

6. パッチ適用が遅れる原因とその対策: SSWでの解決方法

パッチ適用が遅れることは、企業にとって大きなセキュリティリスクを招きます。特に、Microsoft Intuneのようなツールでは、パッチ適用のプロセスが遅れる原因がいくつか存在します。このセクションでは、Intuneを使ったパッチ適用の遅延原因と、その解決策としてSplashtop Secure Workspaceを活用する方法を解説します。

  1. Intuneによるパッチ適用の遅延原因

    PDF資料に基づくと、Intuneではパッチ適用プロセスに時間がかかる理由がいくつかあります。Intuneの環境では、デバイスがオフラインのままだったり、パッチの適用スケジュールが設定されている場合、パッチの適用までに最大72時間かかることがあります​。この遅延は、セキュリティリスクを高め、攻撃者に攻撃の機会を与えてしまう恐れがあります。

    ネットワーク負荷:パッチを適用する際に大量のデータを送信するため、ネットワークに負荷がかかり、遅延が生じる場合があります。

    デバイスのオフライン状態:リモートワークやモバイル環境では、デバイスがしばらくオフラインの状態であることが多く、その間にパッチを適用できないことがあります。
  2. Splashtop Secure Workspaceによるパッチ適用の強化

    Splashtop Secure Workspaceは、Intuneでは解決できないこれらのパッチ適用の遅延問題に対して、いくつかの重要な解決策を提供します。Splashtopは、リモートアクセスに強みを持ち、Intuneの機能を補完することで、より迅速かつ効果的なパッチ適用を実現します。

    リアルタイムでのリモートアクセス:Intuneのパッチ適用がデバイスのオンライン状態に依存するのに対し、Splashtop Secure Workspaceは、デバイスがどこにあってもリアルタイムでのリモートアクセスを可能にします。これにより、デバイスがオフライン状態から復帰した際、すぐにパッチを適用できるため、72時間という遅延を解消できます。
  3. IntuneとSplashtopの連携によるメリット

    Intuneは、主に社内デバイス向けのパッチ適用に強みがありますが、Splashtop Secure Workspaceを活用することで、さらに柔軟な管理が可能となります。特に、以下の点でIntuneを補完します。

    外部アクセスの管理:Intuneでは、社内デバイスに対してのパッチ適用が中心ですが、Splashtopでは外部のサードパーティやリモートデバイスに対しても安全にパッチを適用でき、外部アクセスのセキュリティも強化されます​。

    条件付きアクセスの強化:Splashtop Secure Workspaceでは、ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)の原則に基づき、パッチが適用されていないデバイスにはアクセスを制限することができます。これにより、企業のセキュリティがより堅牢になります。
  4. デバイス管理の一元化とスピードアップ

    Splashtop Secure Workspaceを使用することで、リモートデバイスや外部アクセスデバイスのパッチ適用を一元管理し、効率化することができます。特に、Intuneの機能だけでは対応が難しい複雑なリモートワーク環境や、多様なデバイス構成に対応するため、Splashtopの柔軟性が大いに役立ちます。
  5. Splashtop Secure Workspaceのパッチ適用で解決できる課題

    リアルタイム適用:デバイスがオンラインになると同時に即座にパッチを適用でき、遅延を防ぎます。

    リモートデバイスの安全なパッチ適用:サードパーティのアクセスも管理できるため、外部からの攻撃リスクを低減しながら、パッチ適用が確実に行われます。

    ZTNAに基づくセキュリティ強化:パッチ未適用のデバイスを自動的にアクセス制限することで、セキュリティを高めます。

7. パッチ適用の進捗確認とトラブルシューティング

パッチの適用が計画通りに進行しているかどうかを確認することは、システムのセキュリティを維持する上で重要です。パッチ適用が遅れたり、適用に失敗した場合、その原因を素早く突き止めて解決することが求められます。ここでは、Intuneを使ったパッチ適用の進捗確認方法と、Splashtop Secure Workspaceを活用したトラブルシューティングのアプローチを紹介します。

  1. Intuneによる進捗確認

    Microsoft Intuneでは、パッチ適用の進捗状況をリアルタイムで確認するための機能が提供されています。Intuneのレポート機能を使うことで、パッチが適用されていないデバイスや、適用に失敗したデバイスを特定できます。特に以下のような方法で進捗を管理します:

    レポート機能:Intuneのダッシュボードから、すべてのデバイスのパッチ適用状況をリアルタイムで確認できます。適用が完了したデバイス、適用中のデバイス、失敗したデバイスのステータスが一目でわかるため、迅速な対応が可能です。

    通知設定:パッチの適用状況に異常が発生した場合、自動的にアラートを設定し、管理者に通知を送ることができます。この機能により、適用に失敗した際の迅速な対応が期待できます。
  2. Splashtop Secure Workspaceによるトラブルシューティング

    パッチ適用が失敗する原因はさまざまですが、特にリモートデバイスやサードパーティデバイスの場合、トラブルシューティングが複雑になることがあります。ここで、Splashtop Secure Workspaceの機能を活用すると、より効率的に問題を特定し、迅速な解決が可能です。

    リアルタイムのモニタリング:Splashtop Secure Workspaceは、リモートデバイスの状態をリアルタイムでモニタリングすることができ、接続が途絶えたデバイスやパッチ適用に失敗したデバイスを即座に特定できます。これにより、進捗確認のプロセスがシームレスに進みます。

    ログと診断ツールの活用:Splashtopでは、詳細なログ情報を活用して、パッチ適用に失敗した原因を追跡できます。これにより、ネットワークの問題、デバイスの構成ミス、またはパッチの互換性に関する問題を迅速に突き止め、対策を講じることが可能です。

    自動再試行機能:Splashtop Secure Workspaceでは、パッチ適用が失敗した場合でも、デバイスが再びオンラインになったときに自動的にパッチの再適用を試みる機能が備わっています。このため、管理者の手動対応を最小限に抑えながら、確実にパッチが適用される環境を提供します。
  3. Splashtopのリモートデバイス管理機能によるトラブル対応

    Splashtop Secure Workspaceは、リモートデバイスに対しても高度な管理機能を提供しています。これにより、従来のIntuneではカバーしきれなかったリモートワーカーや外部業者のデバイスに対しても、以下の方法でトラブルシューティングが可能です。

    遠隔でのデバイスアクセス:問題が発生した場合、Splashtopのリモートアクセス機能を使って、トラブルシューティングが必要なデバイスに即座に接続し、問題の原因を特定したり、設定を変更したりすることができます。これにより、従来なら現地対応が必要だったケースでも、リモートから迅速に問題解決が可能です。

    セキュリティチェックの自動化:Splashtop Secure Workspaceでは、接続するすべてのデバイスのセキュリティ状態を自動的にチェックし、パッチが適用されていない場合や、デバイスにセキュリティ上の脆弱性がある場合には、アクセスを制限することができます。これにより、セキュリティリスクを未然に防ぐことができます。

8. まとめ: パッチ管理を効率化するための最終チェックポイント

パッチ管理は、企業のセキュリティを守るための不可欠なプロセスです。しかし、デバイスの多様化やリモートワークの増加により、パッチ適用の遅延や失敗がセキュリティリスクを高める要因となることがあります。本記事では、Microsoft IntuneとSplashtop Secure Workspaceを使ったパッチ管理のプロセスとその改善策を詳しく解説してきました。ここでは、効果的なパッチ管理を実現するための最終チェックポイントを整理します。

  1. パッチ管理の自動化

    パッチ管理の効率化において最も重要なポイントは、適用プロセスの自動化です。Intuneを利用することで、数百台ものデバイスに対してパッチの自動適用を設定でき、IT担当者の手間を大幅に削減できます。

    自動適用の設定: パッチの自動適用スケジュールを定期的に見直し、ネットワークに負荷がかからない時間帯に適用するように設定しましょう。
    進捗のリアルタイム確認: Intuneのレポート機能を活用し、パッチ適用の進捗を常に把握することが重要です​。
  2. リモートデバイスの管理強化

    リモートワークが普及している現代では、オフィス外で使用されるデバイスへのパッチ適用が課題となります。ここで、Splashtop Secure Workspaceが役立ちます。Splashtopは、リモートデバイスやサードパーティデバイスにもセキュアなアクセスを提供し、パッチ適用を確実に行うための柔軟性を提供します。

    リモートからの迅速なパッチ適用: オフラインデバイスやリモートワーカーが再接続した際に、即座にパッチを適用できるようにSplashtop Secure Workspaceを活用しましょう。これにより、パッチ適用の遅延を防ぎ、セキュリティリスクを軽減できます。
  3. 外部アクセスの管理とセキュリティ強化

    サードパーティが企業のネットワークやデバイスにアクセスする際には、特別なセキュリティ対策が必要です。Splashtop Secure Workspaceは、外部からのリモートアクセスにも対応しており、ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)の原則に基づいて、パッチ未適用のデバイスからのアクセスを制限できます。

    サードパーティの管理: 外部業者が使用するデバイスに対しても、Splashtop Secure Workspaceを通じて安全にパッチを適用できる環境を整えましょう。ZTNAにより、リスクの高いデバイスのアクセスを制限し、企業のセキュリティを確保します。
  4. トラブルシューティングの迅速化

    パッチ適用に失敗した場合、素早く原因を特定して問題を解決することが求められます。Splashtop Secure Workspaceでは、リモートアクセス機能を活用して、デバイスの状態をリアルタイムで監視し、問題が発生した場合にも即座に対応できる体制を整えることができます。

    ログとモニタリングの活用: パッチ適用に失敗したデバイスをリアルタイムでモニタリングし、Splashtopの詳細なログ情報を使ってトラブルの原因を特定し、迅速に解決します。
  5. Splashtop Secure Workspaceの導入で得られる総合的な利点

    Microsoft Intuneは、エンドポイントのパッチ管理において非常に優れたツールですが、リモートデバイスやサードパーティのアクセス管理においては限界があります。ここで、Splashtop Secure Workspaceを併用することで、以下のような総合的なメリットが得られます。

    セキュリティ強化: Intuneで管理できない外部デバイスやリモートワーク環境にも、Splashtopを通じて高度なセキュリティ対策が可能となります。
    パッチ管理の柔軟性向上: リモートデバイスや外部からのアクセスに対しても、リアルタイムでのパッチ適用が可能となり、進捗確認やトラブルシューティングも迅速に行えます。
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